アマミノコギリクワガタ(原名亜種 dissimilis dissimilis) とトカラノコギリクワガタ(亜種 dissimilis elegans) の2種についてブリードを続けています.
それらが生息している島の中で,メニューにある五つの島産は人気もあり飼育者も多いため比較的個体の入手がしやすいと思います.
このサイトでも全国の有り難いご協力者の方々より天然個体,または比較的累代の若いブリード個体をお分けしていただいています.
それらのブリードを行いつつ,得られたFより標本掲載を行っています.
なお,このトップページでは各島の特徴がよく出ていると思われる個体,または(作成者の嗜好で)強く湾曲が顕れた顎を備え,かつ細身筐体な個体を例として並べてみました.
奄美大島 島内全域に分布.6から9月に発生し,7月上中旬の発生ピーク時には最も普通に見られる.大歯型率は非常に高く,70mm クラスも珍しくない.77mm を超えたらかなり大きい.
加計呂麻島 場所によって個体数が大きく変わる.平地よりもやや山間部の方が個体数が多く感じられた.サイズ的には奄美大島産に準拠するが,73mm 以上は少ない印象である.

トカラ列島の玄関口.藤内全域に分布するものと思われるが.中北部は放牧地のエリアが多く,南部の方が個体数は多い.タブやカラスザンショウの樹液によく集まり,灯火にも飛来する.67mm を超えたらかなり大きい.中之島産に比べ,大あごがやや太い個体が見られる.

トカラ列島最大の島.個体数は多く,大歯型も普通に見られる.タブやアカメガシワの樹液によく集まる姿が観察されており,灯火にもよく飛来する.71mm を超えたらかなり大きい.各島の個体に比べ,大あごは よく発達して長く,体色は明黄橙色.
本亜種の最大個体 74.2mm は中之島で得られたもの.

島内全体に分布するものと思われるが,集落周辺以外に道がないため,島の裏側などの状況はよくわからない.根上岳向かう林道沿いで多く見られた.個体数的には中之島や悪石島に比べると少なく,大歯型の出現率も5%程度ではないかと思われる.63mm を超えたらかなり大きい.外形態は悪石島産にやや似ているが,大あご,体ともにやや細めで体色は暗赤褐色をしている.

集落周辺から御岳にかけて個体数が多いが,それ以外はリュウキュウチクに覆われているエリアが多いため,あまり見られない.アカメガシワのなどの樹液に昼夜問わず集まる.小型個体が多く,大歯型率は1割程度と思われる.62mm くらいから数が減り,67mm を超えたらかなり大きい.大あごが短く,体型はやや太めで体色は濃黄橙色.


現地の分布状況や体型の特徴などは むし社刊 ビークワ59号 ”鹿児島県のノコギリクワガタ大図鑑”(土屋利行氏)から一部引用させていただきました